骨太方針に向けて(2)

経済財政諮問会議で、骨太方針に向けた議論が本格化しているようだ。昨日の会議には、民間議員から、3つの資料が提出された。『「新たな日常」を支える地方行財政の実現に向けて』と題するもの、『強靭かつ柔軟、安心できる社会保障の構築と包摂的な社会の実現に向けて』というもの、そして『今後の経済財政運営における時間軸と重点課題』の3つである。骨太方針全体の骨子案も出ているが、これはまだ目次のみである。

3つの民間議員提出資料に共通しているのは、日本の様々な分野でデジタル・トランスフォーメーションが必要だという認識である。地方行政でも、医療制度でも、そして行政サービスを含めた社会全体でデジタル・トランスフォーメーションが必要だとする。コロナ感染症対策で、いままでの行政のデジタル化がまったく不十分だということが分かったので、当然のことだろう。

一方、5月29日の民間議員提出資料では含まれていたのに、今回の諸資料では、骨子案の目次も含めてまったく登場しないものもある。たとえば、EBPMの取組である。今回のコロナ感染症対策で不足が明らかになった分野なので、EBPMの取組は、デジタル・トランスフォーメーションとともに強調する必要があると思う。

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